偏平足
概要
扁平足とは、足の病気の一つであり、多くの人に認められますが、症状は様々です。本来、足には内側縦アーチ、横アーチというアーチ構造があり、体を支えるだけでなく、衝撃吸収や蹴り出しに貢献しています。扁平足はこのアーチ構造が破綻している状態になります(土踏まずがない・特に内側縦アーチが無くなっている状態)。
アーチ構造の崩れにより足は変形が進みやすくなり、多くの症状の根源となります。足は内側縦アーチの崩れと連動して横アーチも崩れていく構造の為、扁平足の影響は指先を含む足全体へ波及していきます。関節が圧迫されたり、捻れたりすることで関節に炎症を起こすことや骨の配列(アライメント)が歪む事で足裏の胼胝や魚の目などの皮膚症状も現れてきます。
扁平足の症状
扁平足が原因で起こりうる変形・皮膚症状の代表
- 外反母趾
- 強剛母趾
- 開張足
- ハンマートウなどの足趾の変形
- リスフラン関節炎
- 中足骨頭部痛
- モートン病
- 足根洞症候群
- 足根管症候群
- 胼胝・魚の目
- 陥入爪 等
アーチが崩れると足部周囲の筋肉が伸長されやすくなり、筋肉・腱の障害を引き起こしやすい状態になります。さらには足の構造が破綻することで代償的に筋肉が活動しなくてはならなくなりふくらはぎの筋肉の慢性的な疲労や緊張が現れてきます。スポーツ場面では怪我だけでなく、パフォーマンスにも悪影響を及ぼし、快適に行えない状況になりやすいです。
扁平足が原因で起こりうる筋肉・腱障害の代表
- 足底腱膜炎
- 後脛骨筋腱炎
- 腓骨筋腱炎
- 後脛骨筋機能不全(PTTD)
- アキレス腱炎
- 長母指屈筋腱炎 等
扁平足ではこのようないくつかの症状と併存している事が圧倒的に多く認めます。扁平足の人の全てに悪影響が出るわけではなく、生活に支障がない場合もあります。つまり扁平足に加えて、下記の要因が加わると症状が現れやすくなります。
扁平足の症状を増悪させる要因
- 足首などの関節が硬い
- 足の筋肉が弱い
- 足の構造の特徴(足部が柔らかすぎる・硬すぎるなど)
- 骨配列の問題
- 履物の適合性が悪い
- 過負荷(オーバーワーク)
- 膝、股関節の機能障害 等
扁平足から生じる症状は多岐に渡るため、足部の症状を診断する上で、重要なポイントになります。人それぞれの足の問題を見つけ出し早期に対処することが大切となってきます。
扁平足の原因
アーチ(土踏まず)はその他の骨格と同様、成長していくにつれて形成されていきます。アーチが形成された後、筋力低下・体重負荷・生活習慣(履物や仕事)・出産(靭帯が緩む)などを期に扁平足は進行していきます。成人期扁平足は後天的な足の機能低下によって生じ、痛みなど様々な症状を引き起こします。
一方、幼児期扁平足は、先天的に関節の緩さや骨格の特徴を持つことが多く、比較的痛みを感じず無症状のまま経過することが多いとされます。骨格構造は遺伝することが知られており、親が扁平足の場合、子供の足にも注意が必要になります。
扁平足の診断
扁平足の診断はレントゲンや視診・触診などから判断していきます。
レントゲン検査
- CPAの低下
- 舟状骨高の低下 等
視診・触診
- 立っている状態での踵の内倒れ(外反)の有無
- 土踏まずの有無
- Too many toes signの有無
- 舟状骨の出っ張りの有無 等
扁平足は、成人期扁平足と幼児期扁平足に分類されます。
扁平足には、“縦アーチの低下”(図1、2)や“立ったとき複数の足指が外くるぶしからはみ出て見える(too many toes sign)”などの特徴が認められる場合があります。(図3)


治療
扁平足の治療として一番有効なのは「崩れた土踏まずを支えていくこと」になります。方法としては運動療法やインソール等が有効です。後天的に生じた機能低下が原因であればまずはしっかりとリハビリを行うことで改善が見込める場合があります。本来アーチを支える筋肉は多数存在し、どの筋肉の機能不全がアーチ構造に影響を及ぼしているのか専門的な評価をした上で、運動方法を選択していくことが有効です。痛みが強い場合や、慢性的な症状が寛解しない場合など、症状に応じて医療用インソール(足底装具)を併用し、崩れたアーチ構造を足裏から矯正した状態で生活することで足の負担を軽減することが可能となります。また、靴の適合や履き方を見直すことも大切になってきます。
原因がよくわからず生じた足の痛みは足関節捻挫などの外傷が原因でない限り自然と良くなることはまずありません。一時的に良くなっても再度痛みが振り返します。
原因をはっきりさせてその原因に対するアプローチをすることが治療の第一歩ですので、痛みに悩まれている方はまずはご相談ください。














